2008年03月23日

さよならで始まる恋。

涙で濡れ、紅潮した頬。涙声なのに、無理してはにかんでいて。

「いままでありがとう」

そう言った時、また雫がこぼれていたっけ。

「さよならっ…ま……た…っ」

最後の方は声が震えていて聞き取れなかった。お、おい、どうしたんだよ。言いながら手を差し伸べたが、その手に応えることはなかった。

涙をポロポロこぼしながら、お前は笑ったな。そして、静かに首を振って、友達の所に走り去っていったっけ。桜の木の下で、俺は呆然としてた。

後から聞いたら、お前、俺のこと好きだったんだな。前からずっと、片思いで。気づかなくて、ごめんな。
でも、もっと謝ることがある。


あのお前を見て、惚れちゃったよ。

きっと聞いたら怒るだろ?だけど、いつかまた会えたら、このことをお前に伝えたいんだ。お前もあの時、「また会おう」って言おうとしてただろ?

それに、とってあるんだ。第2ボタン。

いつか会えたら、お前に笑って渡すから。

その時、お前はどんな顔をするだろうか?




end.


Title by…架空少年




ニックネーム 由姫 at 21:58| Comment(0) | 夕立後に会いましょう【短編集】
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