俺は腰を90度下げて、ユウに謝った。
「なーにが?」
ユウの奴、腕をがっしり組んで、俺を見下した視線を向けている。ふん、俺より頭一個小さいくせに。
「…待ち合わせに1時間遅れたことです」
「あら、どうしてかなー?」
「……ぼう」
「ん?ごめん聞こえないなー」
「寝坊しました!!」
「そーですかそーですか」
わざとらしく首をうんうんと頷いてみせる。やば、かなり怒ってるかも。
「…まあ許そう。ワタクシは心が広いので!」
まだ頬を膨らませながらも、ユウは俺に手を差し出した。俺は頭を上げ、その手を握る。
冷たい。ユウの手は、もうすぐ春だというのに冷えていた。
…俺のこと、ずっと外で待っててくれたからだよな。寒いのに、手が冷たくなるほど立ちつづけて。
「本当にゴメンな」
俺はまたそう言って、ユウの手を強く握った。もう、ユウを待たせるようなことはやめようと誓いながら。
end.
Title by…架空少年

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